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ちょっと知的なロックビート
馴染み深いロックビートにちょっとしたアイディアを加えるだけで斬新かつポップなアプローチを生み出すことができます。
一般的にも馴染みが深いビートを元に構築されているパターンなので実際の楽曲への応用もしやすくオススメです。
今回は基軸となるキックとスネアは一定にキープしつつ右手の刻みをモジュレートさせていくというコンセプトです。
0.75拍とは
1拍を1とすると1拍半フレーズというのは1+その半分、つまり0.5プラスすることになるので1+0.5=1.5ですよね。
そのちょうど半分の長さにあたるのが1.5÷2=0.75拍なのです。
っとこれだけではピンとこないと思いますので最小単位の音価の長さを16分音符として、それが何個分であるかを図で表してみました。
1拍が16音符4つ分の長さなので1.5拍(1拍半)は6つ分、0.75拍(半拍半)は3つ分に相当します。
一部をモジュレートさせる意味
リズムパターン全体をモジュレートさせるのではなく一部をモジュレートさせることで母体となるグルーヴをキープしつつポリリズミックな浮遊感を演出することができます。
ビート全体が完全に別のパルスへと移行したと錯覚させるメトリックモジュレーションとはまた一味違った面白さを秘めており、安定感の中にほんの少しの不安定さを作り出すことでスパイス的に心地よい緊張感を表現することが可能なのです。
Benny Greb(ベニーグレブ)やGavin Harrison(ギャビンハリソン)などが好んで自分のドラミングに取り入れて演奏していますので、興味のある方は是非彼らの演奏をチェックしてみると良いでしょう。
あくまでもナチュラルに
譜例5小節目からが右手をモジュレートさせるリズムパターンとなっています。
今回は4小節で解決させていますが慣れてきたら8小節や16小節などの長尺でもチャレンジしてみることをお勧めします。
また右手はハイハットのみならずスタックシンバルやライドシンバルなど様々なサウンドを試しながらニュアンスの違いを楽しんでみるのも良いですね。
オープンハンドでプレイしつつ左手でチャレンジしてみるのも練習になりそうですね。
SCORE
参考動画
目標BPM 140
スロー/ファストテンポに関わらず使えるリックですが、今回は目標を少し早めのテンポだと想定しチャレンジしてみましょう。
練習ポイント
●3小節でワンサイクルだと把握する
●スピード感をキープ
●右手に囚われすぎないように注意
アドバイス
基軸となるシンプルなパターンを演奏しつつ、その勢いをキープしながら自然な流れでモジュレーションしたパターンへと展開できているかどうかに注意しながら練習してみてください。
体が完全に動きを覚えきるまで何度も繰り返し練習し、譜面を見ないで演奏できるところまで持っていきましょう。